読む力は、一人一人が読むことでつけていく ----
これが、多読の基本的な考え方です。
ですから、教師が読むものを選び、語彙や文法を解説しながらクラス全体でいっしょに読んでいくのではありません。学習者一人一人が好きな読みものを読んでいくのです。教室風景はまるで図書館のよう。静かで濃い時間が流れます。
多読は、語彙や文法の大量の知識を仕入れてから、それをもとに文章を解読していく「読解」とは違います。今ある力でとにかく、読み始めればいいのです。自分がわかるレベルのもの、読みたいものを読んで、わからない言葉が出てきたら飛ばして、先を楽しみます。こうして大量の文章に触れていくうちに、文脈の中で言葉の使い方や意味を体得していきます。

多読は、母語を獲得するときと同じような読み方と言ってもいいのです。
多読では、主役はあくまでも学習者。教師は、脇役に徹します。学習者が順調に読んでいけるように、読みものを用意したり、楽に読み続けられるようアドバイスするなど環境作りをするのが教師の重要な役目です。